Internship

インターンシップ

■フィリピンインターンシップ 2016.2.24 – 2016.3.2

■参加者

HIGOプログラム(学生2名、特任教員2名)

■目 的

途上国の地域の公衆衛生や医療現状を自分の目で見ながら、世界保健機関のような政策側の動きも体感し、アジア地域のニーズや課題を自ら発見・解決するための要素を学び、国際貢献をできるように身を磨く。

■内 容

Dumpsite(ゴミ山)訪問
フィリピンでは、大気汚染を防ぐためゴミの焼却を禁じており、全国のゴミを指定区域に集めている。この集積所「ゴミ山」は、ゴミが自然発火して煙が立つ様子から、スモーキーマウンテンとも呼ばれている。ここで生活する人々は、リサイクルが可能なゴミを拾って、ほんのわずかな収入を得ている。今回実際にゴミ山を見て、途上国における貧困層の仕事環境と衛生状況を肌で感じることができた。また現地住民の家にも訪問し、彼らの衣・食・住・教育などについて直接話を伺うことができた。同じ村でも、住民の間で教育レベルや情報量が異なるため、生活レベルに大きな差が見られた。中には、一日一食も食べられない人もいることに、大きな衝撃を受けた。

ホームステイ
日本の住宅とは異なり、水道設備も整っておらず、床が土のままのところもあり、雨風の影響を受けそうな簡素な小屋ばかりであった。布団はなく、ゴザを敷いて4人で蚊帳の中で寝た。「たとえ貧しくても家族全員揃って生活できれば幸せである」という現地の人の考え を知ることができたのは、ホームステイを経験したからこそである。

イロイロ市( Iloilo City Hall)の衛生部門の職員とWestern Visayas医療センター(Western Visayas Medical Center) スタッフの交流会
行政及び医療センターの職員との議論を通じて、医療システム、保険制度、医療費などの話を伺い、より正しく新しい情報を得ることができた。イロイロ市では、医療システムが整っており、収入に応じて医療費負担額が変わり、貧しい人は無料で治療を受けることができる。しかし、診療費免除申請の手続きが複雑で、審査期間も長く、承認を待ちきれずにそのまま亡くなられる事例も少なくない。参加学生からは、このような問題の解決策について、情報提供の方法の工夫やメディアを利用した宣伝などのアイディアが出された。

イロイロ市障害者組織施設(Association with Disabled Persons Inc. ADPI ) の見学
ADPIは障害者による障害者のための団体として長年活動を続けている。創立者は、自身も交通事故で障害を抱え、他の障害者の方と連携して、この団体を立ち上げた。ADPIは、国内外から援助を受けて様々な事業を展開し、25年間かけて大きな団体へと発展した。体に障害を持ちながら、社会貢献したいという気持ちの素晴らしさを十分に感じた。

農村部の総合病院及び現地医療ステーションへの施設見学と意見交流
地方の総合病院を訪問し、現地の医療環境を自分の目で確認したり、地域の疾病構成や救急搬送の流れなどの情報も聞いたりすることができた。村の医療ステーションも見学し、住民と一番つながりが深い最先端の施設の状況を知ることできた。

先住民の村を訪問し、健康状態調査インタビュー
先住民たちは、独特の肌色や巻き毛などの外見から、差別を受け、社会から離れた環境で、昔ながらのスタイルを維持して生活している。実際に村を訪れ、先住民の方へのインタビューを介して、年齢、血圧、脈拍などの基本な医学データ、既往歴などの健康状態の調査を行うことで、改めて農村部の先住民は生活環境も医療・経済状況も非常に過酷な状況下にあることを痛感した。

グループディスカッション・最終プレゼンテーション
これまでイロイロ 市 で見た、聞いた、感じた事を「Mind」、「Mission」そして「Life」の観点で考えて議論し、最終発表を行った。参加学生らは「教育によって人の考え方、価値観などを変えていくべきである」、「現地の状況に合わせた長期的な支援が必要である」、「収入源となる農業や裁縫などの技術支援が重要である」、「まず、村の住民数名に技術を習得させた上で、村全体に教育・支援の輪を広げていくべきである」などの提案を行った。

WHO 西太平洋事務所の訪問、WHO西太平洋結核予防対策国際会議に参加
世界保健機関(World Health Organization, WHO)は、人の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関(国際連合機関)である。今回は、日本が所属する西太平洋地域事務局(WPRO)を訪問し、WPROの歴史、国際支援及び活動状況、感染症対策、禁煙活動などについて学び、最先端の政策機構を体験する機会を得ることができた。 アジアを中心に、各国の衛生防疫組織の専門家やリーダーなどが集結する「結核予防対策国際会議」に参加し、これまでのアジア地域での結核感染率の推移、予防活動内容などの基本知識を学んだ。各国の結核予防対策の状況や他国へのアドバイスなど、熱い議論が飛び交う現場を見学し、感染症予防対策策定の過程を知ることができた。

JICAフィリピン事務所の訪問
JICAは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っている。今回JICAフィリピンが現地で行った多彩な活動について講演を伺った。国・地域の現状に合わせて適切な手法を選び、開発途上国が抱える課題解決を支援していく方針を知ることができた。

インターンシップを終えて
フィリピンの生活環境、医療の現状など、現場が抱える様々な課題について実感することができた。一方で、世界最先端の保健機関WHO WPROやJICAフィリピンを訪問し、政策・行政および国際機関側の観点や方針を学ぶことで、公衆衛生の最前線で起こっている問題と、それらを何とかして解決しようとすることの難しさを痛感した。また、厳しい競争環境の中で一流の国際組織で働くのは簡単ではないことを改めて認識できた。本研修の経験は、学生たちのキャリア形成にとって、貴重な財産となることを期待している。

■参加した学生の声

A very warm and enthusiastic tour along with Filipino and Japanese members which was educative as well as fun.

A quality tour to learn about people’s life, culture that is associated with their health situation.

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