行政セミナー

講演者：　Md. Anowar Khasru Parvez （Professor, Department of Microbiology, Jahangirnagar University, Bangladesh ）

演題：　バングラデシュにおける近年の産学連携の動向

日時：　7月27日（木）13：15～14：45
場所：　医学教育図書棟3階第1講義室

講演概要：

バングラデシュは、東南アジアにある人口約1億6,200万人の世界で最も人口密度の高い国である。世界銀行の統計によると、2016年のバングラデシュの失業率は10.4%であった。大量の失業中の労働者のための雇用創出が大きな課題である一方、現実には、多くの企業では熟練した人材不足のため、約10～15%の職の空きがあるという問題が発生している。加えて、産業界では投資不足のため、研究開発による新たなイノベーションが困難な状況にある。産学の連携は不可欠であるが、現状を見てみると、インターンシップ連携、コンサルティング、セミナー、ワークショップ、会議の開催等に限定されている。バングラデシュ政府は、高等教育戦略の一環として大学の研究支援プログラム（期間は2006年から2026年）を開始した。プログラムの1つである高等教育の質強化プロジェクトである大学イノベーション基金を通じて、産学の連携強化が期待されている。しかしながら、バングラデシュの政治的・経済的・社会的制約のため、持続的な連携が困難な状況にある。そうした環境下においては、国内だけにとどまらず、海外の協力機関との連携が不可欠である。

※　企業・行政セミナー は、熊本大学所属者を対象としています。