2013-12-13
企業セミナー
講演者: 古澤 満 (株式会社ネオ・モルガン研究所 創業者・最高顧問)
講師は進化学者であり「不均衡進化論」の提唱者。アカデミア、大手製薬企業の重役を経て、バイオベンチャー企業「ネオ・モルガン」を起業。
ネオ・モルガンは、「不均衡進化論」をもとに、DNAの複製の際に起こる突然変異の頻度を高め、進化を加速させる技術の開発に成功。
この技術を利用して、1) バイオマス(とうもろこし・サトウキビ・農業廃棄物など)や藻類からの有用エネルギー、有用物質の生産、2) 有用微生物の育種などを行うことで、農業・医薬業の発展や環境問題の解消に役立てようとしている。
参考: http://www.neo-morgan.com/Jp/top.html
日時: 12月13日(金)13:15- 14:45
場所: 医学教育図書棟3階第2講義室
演題: 進化研究におけるパラダイムシフト;-進化を加速する-
講演概要:
生物は”変わらないこと(遺伝)”と”変わること(進化)”を同時に実現できる不可思議な存在です。この二律背反的営みを可能にするのはDNA複製の非対称構造にある、とするのが不均衡進化理論の根幹をなす概念です。つまり、連続鎖の合成は正確に行われるので遺伝が担保されます。それに比べて、不連続鎖の合成装置は複雑でエラーを起こしやすく、より多くの突然変異を生み出し進化に貢献します。
講演では、不均衡進化理論の発想に至った経緯、及び本理論を踏まえた進化加速の原理と実例を話します。おわりに、進化を加速して生物を短期間で改良することを生業とする弊社の概要を紹介します。
担当: 梅田特任助教