2013-11-28
企業セミナー
講演者: 迫 和博 (アステラス製薬株式会社 技術本部製剤研究所 所長)
大手製薬企業のアステラスは、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを目指している。
http://www.astellas.com/jp/corporate/index.html
講師は、熊本大学薬学部を卒業後、長年、製剤研究(薬理活性を有する新規化合物を、患者さんが服用しやすい「くすり」にする)に従事し経口薬のドラッグデリバリーシステムの開発事業にも貢献。現在、同社製剤研究所を指揮。熊本大学薬学部・薬学教育部先端薬学教授他、他大学でも客員教授を務める。
日時: 11月28日(木)15:00-16:30
場所: 医学教育図書棟3F 第1講義室
演題: 製薬企業において製剤研究者が患者のためにできること
講演概要:
製薬企業における製剤研究の本質的役割は、薬理効果を有する化合物を正確に患者に供給可能な医薬品(ユニット・剤形)を開発することである。小児製剤のように剤形がないために医薬品を患者に提供できないケースもあるのである。加えて、薬理効果増強や副作用軽減を目的とした薬物送達システムの適用、ならびに使用性・服用性を改善する等の利便性を向上させる剤形技術の適用も患者に新たな価値を提供できる可能性もある。一方で、機能性を付加した製剤開発には相当の時間・開発費用を要する。したがい、患者に早い新薬を届けること、費用に見合った最高の剤形を開発する事を念頭においた製剤研究が重要になる。本講義では、企業における製剤開発の概要ならびに製剤技術開発例について紹介し、患者に役立つ研究を考える機会にしたい。
担当: 有馬教授