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開催報告: HIGOプログラムインターンシップ・研究活動報告会

2019-01-17

HIGOプログラムでは、プログラムの支援を受けた学生による最先端の研究成果と、2018年度に実施したインターンシップの成果を学内外の人々に知って頂くために、本学医学部山崎記念館にて、インターンシップ・研究活動報告会を開催しました。報告会には、インターンシップ関係者や本学の教職員、HIGOプログラムの教職員と学生の計81名が参加しました。

 

【ポスター発表】

・研究活動報告

HIGOプログラムの独創的教育活動経費・学会発表支援・研究等旅費支援を受けた学生の代表4名が、医学や薬学分野における自らの研究の成果を丁寧に説明していました。

 

・インターンシップ報告

水俣、佐渡、新日本科学、同仁化学研究所、熊本日日新聞、フィリピン、中国、インドにおけるインターンシップに参加した学生たちが、グループごとに研修の成果を発表しました。学生たちは、研修の目的や内容を図表や写真を用いながらコンパクトに整理しただけでなく、研修を通じて学んだことや自らの研究にどのように活かすかを「考察」や「まとめ」として来場者に紹介し、議論を深めていました。また、学生が自ら企画し、HIGOプログラムの支援を受けて実現したEY新日本有限監査法人でのOJT、米国・ニューメキシコ大学における研修や、文部科学省におけるインターンシッププログラムに参加した学生も成果をまとめ、報告を行いました。

 

・学外活動報告

HIGOプログラムの学生2名から、プログラム独特のカリキュラムが発端となった、学生主導の社会連携活動について報告しました。企業セミナーをきっかけに、産官学連携で子宮頸がん検診啓発に取り組むK発プロジェクトの活動と、上天草インターンシップをきっかけに立ち上げた、天草地域の医療問題に取り組む学生団体AMSの活動に関する報告でした。

 

 

【口頭発表】

HIGOプログラムの学生と修了者がプログラムにおける個々の活動やプログラムから得たことなどを口頭発表で具体的に紹介しました。医学教育部博士課程4年の津山友徳さんは、研究活動に加え、社会文化科学や上天草インターンシップ、ワシントンD.C.インターンシップを通じて得た、公衆衛生に対する考え方・視野の広がりについて発信しました。薬学教育部博士後期課程2年の藤川春花さんは、研究で培った論理的思考力、課題発見力などと、ベトナムインターンシップ等で得た異文化理解力を、九州の訪日旅行企画コンテストでの最優秀賞を受賞した斬新な企画提案に結びつけたことや、自身のキャリアパスの広がりについて述べました。また、HIGOプログラム修了者で、国立水俣病総合研究センターの特別研究員として働く穴井茜さんは、プログラム在籍時に学んだことや経験が、国の研究機関での現在の仕事にどのように役立っているかといったプログラムの有用性にふれ、現プログラム生へアドバイスを送りました。

 

 

【特別講演】

長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科・副研究科長の門司和彦先生から、平成30年度に文部科学省の卓越大学院プログラムに採択された、長崎大学「世界を動かすグローバルヘルス人材育成プログラム」について、ビジョンや養成する人材像、ロンドン大学衛生・熱帯医学校と連携した世界トップレベルの海外教育研究プロジェクトなどをご紹介いただきました。「グローバルヘルスは総力戦」という考えのもと、国際社会が求める博士人材を育成するために、文理や専門の垣根を越えた大学一体の取り組みを続けていることを強調されていました。

【ポスター賞の発表および授賞式】

報告会の最後には、来場者の投票により、研究活動報告とインターンシップ報告のそれぞれを対象にした、「優秀ポスター賞」(学生投票)と「審査委員特別賞」(教員・インターンシップ受入れ機関ほか学外からの来場者による投票)が発表されました。受賞者には、HIGOプログラムコーディネーターの小椋光教授から、賞状が贈られました。受賞者は以下の通りです。

◆研究活動報告

・優秀ポスター賞:Functional characterization of UBXN-6, a C-terminal factor of CDC-48, in C. elegans,  Suman Mojumder [医D4]

・審査委員特別賞:遺伝性腎疾患アルポート症候群の原因タンパク質の機能評価を用いた病態重症度の診断への応用, 嘉村美里 [薬D4]

◆インターンシップ報告

・優秀ポスター賞

1位:株式会社同仁化学研究所, Mohammad Badrul Anam [医D3]、Sarkar Piyali [医D1]

2位:EY新日本有限責任監査法人, 藤村 留衣 [薬D2]

・審査委員特別賞

1位:水俣, 深浦 まど香 [薬D2]、Bo Zhou [医D1]、嘉村 美里 [薬D2]、Piruzyan Mariam [薬D1]、大野 孝高 [薬M1]

2位:熊本日日新聞社, Piruzyan Mariam [薬D1]、Chen Feifan [医D2]

 

【参加者の声】

・いろいろな視点で見ることは非常に重要だと思います。地域、企業の視点など、それぞれ全く違うと思うので。

・自分の行っていることに自信や意義を感じている人、それを発信していこうという姿勢はとても素晴らしいと思います。

・HIGOプログラムが人材育成に極めて効果的な役割を果たしていることが良く理解できました。是非、継続的なプログラム展開を期待しています。

 

【報告会を終えて:学生オーガナイザーより】

今回、私は学生オーガナイザーとして、報告会の企画から運営まで携わり、イベントの開催に尽力しました。オーガナイザーの仕事は、招致する演者の手配や関係者との連絡、綿密なスケジューリングなど多岐にわたりました。これらを行っていく中で、たった1つのイベントの開催にも、多くの方々が関わっていること、企画する側には様々な場面において細やかな気配りが必要なのだと気づきました。この体験は、オーガナイザーとして報告会の企画の内側に飛び込んだからこそ得られたものだと思います。また、報告会を企画する上で、私が最も気を使ったのはメールでのやりとりです。HIGOプログラムには日本人学生に加え、多くの留学生がいます。その中で、どのようにすれば日本語・英語ともに、相手に誤解を与えずメッセージを伝えることができるかを学びました。

おかげさまで、当日は、学生や教職員、演者の先生方、インターンシップの受け入れ機関の方々など大変多くの参加者に恵まれ、インターンシップで学んだこと、考えたことに関して活発に議論することが出来ました。

最後に、報告会の開催にあたって協力してくださった全ての方々に、この場を借りて感謝申し上げます。HIGOプログラムの活動を報告するだけでなく、私自身が成長する良い経験となりました。本当にありがとうございました。

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