Internship

インターンシップ

■天草インターンシップ 2014.8.22- 2014.8.24

■参加者

学生 (HIGO 14名、熊本大学薬学部 2名、崇城大学薬学部 2名)、HIGO教員 6名、天草市内の医療機関および介護関係事業所 (診療所、歯科診療所、居宅介護支援事業所、居宅介護サービス事業所、介護保険関係施設等)、上天草市社会福祉協議会、上天草市老人会、上天草市区長連合会、天草郡市医師会、天草郡市歯科医師会、天草郡市薬剤師会、上天草総合病院、上天草市役所

■目 的

「国民の医療・介護需要の増加」と、「高齢化に伴う地域社会の介護力の低下」は、著しい高齢化が進む日本において、解決すべき喫緊の課題である。厚生労働省が推進している「地域包括ケアシステム」の構築を進める平成25年度のインターンシップでは 「慢性的な医療従事者の不足」という課題を発見できた。平成26年度は課題への理解をより深め、具体的な解決策の提言を目指すため、厚生労働省が推進する「地域包括ケアシステム」の構築を進める上天草市に地域を限定し、住民インタビューや継続的な多職種連携 (医療従事者、行政、住民) を実践する。これらを通じて、地域住民と共に問題を発見し、解決策を検討する能力を身につける。

■内 容

1日目
上天草市保健課職員による講義を受け、「上天草地域の医療の現状」と「地域包括ケアシステム」、「多職種連携の取組み」を学んだ。留学生から「日本人は働き過ぎだ」という視点に基づくユニークな少子化対策のアイディアが出されるなど、活発な議論ができた。

2日目
施設訪問や住民インタビュー調査を通じて、医療従事者や住民の視点から上天草市の医療の現状や地域ごとの問題を把握することができた。

3日目、4日目
地域包括ケアシステムのモデル地区である離島 “湯島”において多職種連携ワークショップを開催し、医療従事者、行政職員の方とグループ討論を行った。慢性的な医療従事者不足を解消するための方策を発表した。その中で「地方財政の現状をふまえると、医療従事者の雇用拡大は難しいため、上天草地域の住民の健康を維持できるように、特定健康診査受診率の向上が必要である」という意見が出た。

5日目
医療従事者、行政職員を含む60名以上が出席した「多職種参加による在宅医療検討会議」において、プログラム生らがインターンシップの成果を発表した。住民アンケートの分析結果を示した上で、健康診査受診率の向上が必要であることを提言した。地域住民への広報活動を促進するために、留学生がデザインした、上天草市のイメージキャラクターなども紹介した。このほか、平成27年2月には「上天草総合病院50周年記念学術大会」においても成果を発表。プログラム生たちは、8月の研修以来、定期的にミーティングを行い、医療・行政職の方々と連携して準備を進めていた。

■参加した学生の声

過疎化や高齢化等、問題点ばかりに目がいきがちだが、住民の方からはポジティブな意見も多く寄せられた。現地でしか感じる事のできないこのような良い面を、もっと多くの皆さんにも感じて欲しいと思った。

同じ上天草市でも、住む地域によって医療の格差が大きく、改善しなければならない課題がたくさんある事を学ぶことができ、医療に携わる者として、良い刺激になった。

基礎研究による医療の発展も非常に重要だが、実際に、その医療をすべての地域で受けられるようにしなければならないと感じた。皆が平等に医療を受けられる社会を整えて、初めて医療の発展と言えるのではないか。

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