Internship

インターンシップ

■熊本日日新聞社 2014.9.8- 2014.9.12

■参加者

HIGOプログラム(学生2名、教員1名、通訳者1名)

■目 的

地方紙記者の現場を体験し、マスコミ業界への理解を深め、情報収集力や文章力を養う。
さらに、グローカルな課題(水俣病、熊本の国際化)について学び、解決策を提言する。

■内 容

1日目: 
編集委員で熊本大学客員教授を務める井芹道一氏から、全国紙、地方紙、国内外の英字新聞の考え方の違いなど新聞に関する基礎知識を学んだ。また、近年、ネットでニュースを読む人が増えている「新聞離れ」の問題についても議論した。そのほか、夕刊の印刷現場の見学、編集局長との意見交換などを実施した。
また、長年、透析を続け、腎臓移植の経験もある記者の講義を受けた。新聞記者を続けるために、自身で透析できる「腹膜透析」を選んだことや医療記事の連載に至った経緯などを語っていただいた。HIGOプログラム生たちも、医薬を学ぶ一員として積極的に質問・発言をしていた。

ジャーナリスト魂に触れる
日本人学生は、記者に同行して消費生活センターや司法書士会館を訪問。日頃、医学薬学の研究をしている学生も“この社会で、今まさに起きている問題”として「ヤミ金問題」を取材し、記事の執筆について、記者の指導を受けた。 一方、留学生は「熊本は外国人にとって住みやすい街か?」を単独調査。国際交流会館、市役所、市街の店などを訪問し、熊本の国際化度を調べた。

2日目: 取材体験
水俣のJNC株式会社(元チッソ)、国立水俣病総合研究センター、水俣病資料館を訪問。被害者・加害企業・水俣病の原因物質を解明した研究者・ジャーナリストなど、多くの視点から水銀問題への理解を深めた。

3日目: 水俣視察
水俣のJNC株式会社(元チッソ)、国立水俣研究センター、水俣資料館へ。被害者・加害企業・水俣病の原因物質を解明した研究者・ジャーナリスト等、多くの視点から水銀問題への理解が深まった1日でした。

4日目: 熊本の国際化度をチェック!
日本人学生と留学生が"日本語を話せない外国人"になったつもりで、街を歩き、国際化度を調査しました。帰社後は翌日のプレゼンテーションにむけて資料を作成しました。

5日目:■熊本の国際化にむけた課題と解決策についての発表
熊本は外国人旅行者にとって、やさしい街か?前日の調査をもとに、プレゼンを行いました。写真を織り交ぜながら、熊本の長所と問題点を挙げ、解決策を提案しました。
・観光地以外の場所にも、詳細な英語の地図が必要
・市電やバス等の乗り方など、英語表記や英語のアナウンスが必要  
・無料のWiFi環境を拡大すべき
・食事のメニューには、写真や食材名の記載が必要
学生たちの提案は、後日、熊本日日新聞にも掲載されました。
http://higoprogram.jp/wp-content/uploads/2014/10/20141018_Kumanichi.pdf

■女性記者との意見交換
「こうのとりのゆりかご」を取材した女性記者、舞永さんのお話。ゆりかごが開設されて7年。「子供を匿名で預けること」の是非については、論争が続いています。ゆりかごに預けられた件数、望まれない妊娠やその背景、"特別養子縁組"などを解説して頂き、その是非について論じました。さらに、「育児と仕事の両立」の話題でも盛り上がりました。

■水俣病や水銀問題を振り返って
熊日新聞や英字新聞の記事を織り交ぜ、井芹さんに解説して頂き、環境問題について議論しました。

○インターンシップを終えて
今回は、日本語・英字新聞の記事を活用しながら、日本人学生とバングラデシュ人留学生の2つの視点で、「熊本の国際化」や「水俣水銀問題」について、論じることができました。
このインターンシップを通じて、「熊本のローカルな出来事がアジアや世界に通じている」ことを実感し、「ローカルとグローバルと双方向に展開できる力」を養いました。
コーディネーターの井芹さんをはじめ、ご協力頂いた全ての方々に深く感謝しています。ありがとうございました。

■参加した学生の声

新聞記者は、文系の仕事だと思っていましたが、根拠となる情報を集めること、論理的に文章を書くことなど、とても理系に近い仕事だと感じました。また、不特定多数の人にわかりやすい文章を書くことは、将来必ず役に立つスキルだと思いました。

Overall the internship was very interesting and helpful to acquire knowledge about many realistic and significant issues regarding Kumamoto life, tourism and significance of environmental safety.

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