Internship

インターンシップ

■ベトナム(ハノイ大学、ベトナム政府) 2015.9.7- 2015.9.20

■参加者

HIGOプログラム(学生13名、特任教員3名)

■目 的

日本最大のODA援助国であり、成長著しいベトナムにおいて、現地の歴史や文化、政治、経済、医療保健システムを学ぶ。また、少数民族集落の伝統医薬企業におけるOn the job training (OJT)研修や生活体験を通じて、アジア地域の持つ多様性を理解し、現地の課題やニーズを自ら発見・解決するための素養を身につける。

■内 容


本学OB・OGの協力の下、ベトナム国家大学ハノイ人文社会科学大学附属の研修専門機関であるTourism and Scientific Services (TASS)と連携した研修プログラムを実施した。1週目は首都ハノイ、2週目は山岳少数民族が暮らすラオカイ省サパという農村部で実施した。

1週目
ハノイにおける“Discover Vietnam”をテーマとした研修を実施。ベトナムに対する理解を深めるための講義や教員・学生との意見交換を通じて、都市と農村部の格差拡大や公務員・政治家の汚職問題などの課題を知ることができた。また、ハノイ国立伝統医学病院やハノイ公衆衛生学院、WHOハノイ事務所を訪問し、医療保健や公衆衛生のシステム、伝統医療の現状について学んだ。伝統医学病院では、講義や国立病院・薬局の見学、スタッフとの意見交換を通じて、伝統医療と西洋医学の比較などを行った。その中で、都市部や若い世代の人々には、即効性が高く科学的根拠を伴う西洋医学が好まれるが、貧困層の多い農村部では、未だに伝統医療が利用されているという現状を学んだ。 ハノイ公衆衛生学院では、プログラム生らが熊本大学やHIGOプログラムの紹介と共に本インターンシップへの抱負などを発表した。同学院に加え、WHOハノイでは、マラリアやデング熱、HIVなどの感染症対策や公衆衛生にかかわる取組みを学んだ。特にWHOでは、第一線で活躍するWHO職員から、国際機関で求められるスキル、博士人材のキャリア形成、異分野と協働してプロジェクト遂行を図る上で求められる人材像について多くのアドバイスがなされ、プログラム生たちも刺激を受けた。

2週目
農村部サパにおいて、伝統医薬企業SAPA-NAPRO(サパ・ナプロ)でのOJTを実施した。同社はベトナム北部で最初のソーシャルビジネスモデル企業であり、地域の経済活性化・貧困削減を目指している。そこで、原料となる薬用植物の採取からハーブ製品の製造工程までを体験した。滞在中は、少数民族の集落でホームステイを行い、行政職員や少数民族代表との勉強会を開催し、現地の人々の日常生活を肌身で感じながら、彼らの歴史、文化、産業の現状や課題を深く学ぶことができた。その他、ベトナム大手製薬企業であるTraphaco(チャファコ)サパ支部の工場や薬用植物園を見学し、中小企業と大手企業の比較も行った。研修最終日には、サパ地域の伝統医療の保護やプロモーションに向けた活動成果報告会を実施した。報告会では、「製品を伝統工芸品である刺繍のデザインでラッピングする」、「小学校教育の段階から伝統医療の役割や保護の重要性を伝えていくべき」という堤案を行ったプログラム生たちのチームが、SAPA-NAPROより高い評価を得た。

インターンシップを終えて
ベトナムの医療・保健衛生システムに加え、地域固有の歴史や文化に根ざした伝統医療の可能性や課題を知った。専門分野や言語・文化の境界を超えた交流を通じて、自分の目で見て感じることの大切さを実感し、アジアや世界の舞台で活躍するために必要な素養を学ぶことができた。 本インターンシップでは、実施の1ヶ月以上前から、事前勉強会を開催し、チームに分かれて、HIGOプログラムを紹介するためのプレゼンの準備や、学生の出身国における伝統医療に関する調査・レポート作成を行った。研修中は、日本人・留学生の混合チームによる議論、プレゼン資料作成などのグループワークが多く、日本人学生が留学生と共に復習・議論する場面や、ベトナム人学生らと議論し、ネットワークを広げる場面がみられ、自主性・積極性、コミュニケーション力が培われた有意義な機会となった。







■参加した学生の声

日本の製薬企業のベトナム進出を増やし、ベトナムの発展に貢献できると良い。そのためには、ベトナム人の嗜好を把握した上でマーケティングを行う必要がある。

サパでは、問題提起から解決策提案、さらに、その情報を発信するまでの一連の流れを経験し、その難しさを実感した。

SAPA-NAPROの社員から感謝の言葉をいただき、少し自信を得た。今後、コミュニケーションスキルや社会問題に関する知識を増やし、様々な場面で提案や情報発信ができる人材になりたい。

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