Internship
インターンシップ
■熊本日日新聞社 2013.9.9- 2013.9.13
■参加者
HIGO:4名(学生3名、特任助教1名)、熊日:井芹道一論説委員はじめ10名以上の方々
■目 的
1. 地方紙記者の現場を体験し、マスコミ業界への理解を深める
2. グローカルな課題(水俣病、熊本の国際化)を考える、
3. 時間・字数制限がある中で、情報を集め、簡潔な文章を書く力を養う
■内 容
1日目
論説委員・編集局次長の講話、夕刊の編集・印刷現場、朝刊の内容会議の見学等。新聞の基礎知識を学びました。
熊日新聞は、九州新幹線、川辺川ダム問題、水俣病等、ローカルな話題を追い続けていること、記者の心構え(1.現場主義、2.常識、前例を疑う、3.複数の意見を聞いて記事を書く、4. 息の長い取材)等のお話を伺いました。取材と研究は共通点が多いです。
2日目
記者2名に同行し、郷土玩具展、県美術展を取材。
撮影、インタビューも体験し、記者の方々のコミュニケーション力に感心しきりの学生たち。字数が削られても意味が通じるよう、「逆三角=重要な情報の順に書く」の法則で40行の枠で記事執筆にも挑戦し、デスクに添削して頂きました。
3日目
日本語の通じない外国人という前提で、熊本の街を歩き「熊本の国際化」について取材。
熊本駅、交通センター、熊本城近辺で 英語表記・パンフレットの有無を調べ「外国人にやさしい熊本」にするにはどうすべきか、レポートを書きました。
4日目
水俣のJNC(元チッソ)、.国立水俣研究所、水俣資料館へ。語り部のお話の後、熊日新聞水俣支局の方に国際水俣会議を控えた市民の心理等を伺いました。
被害者・加害者・マスコミ等、多くの視点から水銀問題への理解が深まりました。
最終日
3日目の取材をもとに、熊本の国際化について、プレゼンテーション、討論。井芹さんの「皆のレポートは、裏を取れば記事になる」というお言葉通り、後日、学生達の活動が熊日新聞のコラム「射程」に掲載されました(PDF)。
さらに、編集局長、販売局長も交えて「ネット社会で、「新聞離れ」、「新聞知らず」が増えている現状をふまえ、今後新聞をどうしていくべきか」を議論し、幕を閉じました。
インターンシップを終えて
記者の方々の温かいお人柄や、内に秘めた熱い思いに触れ、積極的に質問・相談をしていた学生たち。
このインターンシップで「10を聞いて1を書く」こと、記者の心構え等を学びました。いずれも 研究発表や申請書・論文作成にも通じることです。
記者という異なる立場の視点から、研究に必要なことを再確認できた、有意義な5日間でした。
■参加した学生の声
熊日インターンシップを通して、熊本市の国際化と水俣病の歴史を知ることができました。 特に現地視察という形で加害者、被害者、周囲の人々の過去・現在の見解を知る機会に恵まれたことは、水俣病の歴史を深く知るうえで意義があると思います。
私は、美術展の記事の執筆をさせていただきましたが、取材した内容を相手に理解してもらえるように伝えることの難しさ、字数制限がある中での情報提供の難しさを感じました。
記者は前例、常識を常に疑いが重要であると考えています。これは、私達の日常生活、また研究においても大変な重要なことだと思います。特に研究においては、前例、常識を疑うことによって生まれる発見があると思うため、常に常識にとらわれずに、これからも研究を続けていきたいです。