Internship
インターンシップ
■熊本市インターンシップ 2020.11.4, 11.9-11.12
■参加者
HIGOプログラム生3名、他大学院生3名、教員2名
■目 的
日本全国、そして熊本においても、長期滞在の外国人留学生・労働者などの外国人の人口が年々増加しており、彼らの配偶者や子供などの同居家族も増えている。今後、多国籍・多文化・多言語の方々が住みやすい多文化共生社会を構築し、持続していくことが重要である。本インターンシップでは、行政、医療、災害復興をテーマに、外国人および日本人の視点から現状と課題を学ぶことを目的とした。
■内 容
1日目
熊本市国際交流会館を訪問し、熊本市外国人総合相談プラザの活動についてお話を伺い、熊本在住の外国人が抱える問題や解決すべき課題を知った。
2日目
株式会社構造計画研究所を訪問し、事業内容や実際に外国人労働者を雇用する会社の体制、雇用基準について学んだ。また、医療通訳ボランティア派遣(メディカルサポート)の活動を知り、医療における言語の壁が生む問題や、熊本の外国人に対する医療の現状について理解を深めた。
3日目
専門学校湖東カレッジ日本語科を訪問し、外国人学生の方々や先生方からお話を伺い、外国人学生の現状について知ることができた。またKumamoto Earthquake Experience Project(KEEP)の方々から、外国人の視点からの熊本地震の経験について伺い、言語の壁により避難場所や避難行動をどう取るべきかが分からなかったなどの問題を知り、外国人も理解できる防災の必要性を実感した。
4日目
熊本大学客員教授であり熊本日日新聞編集委員をなさっていた井芹先生による講演を受け、これまでの外国から見た日本と、これからの日本、また、熊本がより外国人を呼び込むことのできる観光地として成長するために、今後改善すべき点などを考察した。
5日目
コスタムカ―外国人と共に生きる会の代表である中島眞一郎氏による講演を受け、外国人労働者の労働条件や人権保障には解決すべき課題が多くあることを学んだ。
◆ インターンシップを終えて
今回のインターンシップを通して、行政、企業、ボランティア活動などの視点から日本に住む外国人の現状を知り、徐々に変化はしているものの、日本はまだ外国人の住みやすい環境が整っていないということを痛感した。日本は少子高齢社会で、今後外国人労働者の需要が高まり続けることが予想されており、環境改善は急務である。しかしながら、同じ日本に住んでいるにも関わらず、外国人と日本人の間に共通のコミュニティーが形成されておらず、これが様々な問題の解決を遅らせている根本的な原因であると感じた。多文化共生社会を実現するために、今後、日本人一人一人が意識を変え、そして外国人と日本人がコミュニケーションを取り、互いに異文化理解を深め、外国人がより住みよい国へと成長することが必要だと思った。
■参加した学生の声